ガラスレンズ

 ガラスレンズは 光学的性質によってクラウンガラスとフリントガラスに分類されます。
 フリントガラスは屈折率は高いのですが、アッペ数が低く、クラウンガラスは逆に屈折率は低いのですが
 アッペ数は高いという性質をもっています。
 一般眼鏡レンズには、クラウンガラスが、高屈折率レンズにはフリントガラスが、
 多焦点レンズには台玉にクラウンガラス、小玉にフリントガラスが 主に用いられます。
 ガラス素材には「作りやすい」「種類が豊富」「透明度が高い」「屈折率がいい」などの特長がありますが、
 プラスチック素材と比較すると「重い」「割れやすい」などの欠点があります。

   屈折率

 アッペ数

  比重

  特長    

  1.523

  58.8

  2.54

 球面のみ

  1.60

  42.0

  2.58

 球面のみ

  1.70

  31.0

  2.99

 球面のみ

  1.80

  35.0

  3.54

 球面と非球面あり

  1.885

  31.0

  3.75

 球面と非球面あり

  1.90

  30.4

  3.99

 球面と非球面あり



 1.523nd......いわゆるクラウンガラスという素材、むかしからあり1番最初の、眼鏡レンズと言っても、間違いないでしょう。
       今、プラスチックレンズが安くなってきているので、あえて このレンズを選ぶ理由はなくなりつつありますが
       度数が弱い方で「重くて、割れやすくてもいいから、熱に強く、キズに強く、しかも最も安い」と、言う方にはおすすめです。

 1.60nd......この屈折率からフリントガラスという素材が使用されています
      このレンズも比較的、むかしからあり レンズの外径が70mm(1.523ndのみ65mm)ということで
      大きめのフレ-ムを希望される方でも OK!です。値段も1.523ndより少し高いぐらいですので
      買いやすいでしょう。

 1.70nd......この位の屈折率から かなり薄くなってきます、プラスチックレンズの一番薄い屈折率でも1.74ndだということでも
      わかると思いますが、ガラスレンズは薄いということでは、かなり有利です。
      メ−カ−在庫も度数の強い(S-15.00)ところまであることが多いので 意外と早く 眼鏡を作ってもらえます。

 1.80nd......度数が強く、しかも厚みを気にされる方は、このレンズが良いと思います。
      値段も1.9ndより安く買いやすいでしょう フレ−ムのデザインを、レンズが厚くなりにくいのを
      選べば、度数が強い方でも十分でしょう。

 1.90nd(1.885)......今、現在市販されているレンズの中では、最も薄いレンズです。
       度数が強く、1番薄いのを希望される方は、このレンズになります。
       とくに非球面レンズが1番薄くなりますが、コストも非常に高く、本当にそこまで必要かよく考えてから決めましょう。

 コメント.......プラスチックレンズが主流の今、悲しいかな 需要の減少で
       扱っているメ−カ−も少なくなり、プラスチックレンズの値段も 大変安くなってきているので、
       ガラスレンズの人気が薄れてきています
       ただ熱に強く、キズに強い点はプラスチックより大変優れているので、サウナに、 眼鏡を掛けて入る方、
       夏でも車に置きっ放しの方、タオルやハンカチでレンズを拭く癖のある方、等ガラスレンズの方が満足が買えると思います。
       屈折率も、プラスチックレンズは1.74nd対してガラスレンズは1.90ndと、高いのでガラス方が薄いという事もあります。